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マコトバナ 松林誠


松林 誠の作品について語るとすれば、何といっても線であろう。(中略)ねじれた線、にじむ線、押し潰される線、飛ぶ線、流れる線、ぶつかる線、逃げる線とキリがないのでやめるが、版画でいうドライポイントによって、画面は直接に掘り起こされ、良く耕された畠のようである。(中略)浄化された線や擦過傷のような面は媒体を通過しなければ出現しないだろうし、じかに描がこうとすれば至難の技である。(中略)今後の制作に期待するばかりである。   山崎英介

(以上、本文冒頭より抜粋)

HBギャラリーでの個展「花畑」のためのノート3冊分のスケッチから、厳選したもの。鉛筆で力強く、自由に描かれている。大胆な構図は、強烈な印象を与える。ガリガリ、ゴシゴシと鉛筆の音が聞こえてきそうな一冊。

松林 誠(まつばやしまこと)
1962年高知市生まれ。86年創形美術学校研究科版画課程修了。00年パリ国際芸術会館に1年間滞在。03年セブンデイズホテルプラスのアートワーク。95年第12回ザ・チョイス年度賞大賞。98年第1回ふくみつ棟方記念版画大賞入選、第1回神奈川国際版画トリエンナーレ入選、99年第4回高知国際版画トリエンナーレ入選、第1回池田満寿夫記念芸術賞入選。01年あおもり版画トリエンナーレ入選、三浦美術館大賞展特別賞。02年上野の森美術館VOCA展、第5回高知国際版画トリエンナーレ入選。05年第6回高知国際版画トリエンナーレ入選。