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あそび 安西水丸

「ガープの世界」という映画の冒頭で、少年ガープが絵を描いて遊んでいるシーンがある。彼は生れてすぐに父親を失っている。
ぼくも子供の頃から絵を描くことが好きだった。ぼくの父もぼくが小さい頃に死んでいる。絵を描いていて楽しかったのはさみしい気持があったからだろうか。

(以上、本文まえがきより抜粋)

小学校1年生の頃に描いた絵と、その頃の思い出を添えてまとめたもの。すべてクレヨンで描かれている。小学校1年生とは思えない迫力のある絵としみじみとした語り口が、印象的だ。

安西水丸(あんざいみずまる)
1942年7月東京生まれ。AB型。蟹座。日本大学芸術学部美術学科造形卒業。電通、ADAC(NYのデザインスタジオ)、平凡社でADを勤めた後フリーのイラストレーターとなる。朝日広告賞、毎日広告賞、紀文おいしいイラスト展特選、87年日本グラフィック展年間作家優秀賞、キネマ旬報読者賞等受賞。東京イラストレーターズソサエティー、日本グラフィックデザイン協会、東京タイポデレクターズクラブ、日本文芸家教会、日本ペンクラブ、各会員。日本大学芸術学部デザイン学科講師。著書に、「アマリリス」、「手のひらのトークン」、「エンピツ画の風景」、「荒れた海辺」、「青山の青空」、「アトランタの案山子・アラバマのワニ」、「メランコリーララバイ」、「バードの妹」、「4番目の美学」、「メロンが食べたい」、「魚心なくとも水心」、「美味しいか、恋しいか」など多数。